家の外構を人工芝にした時の利点・短所は?

【ご質問】新築に人工芝、メリットとデメリットを教えてください

Q実家の隣、自分の親の敷地に、念願のマイホームを建てることができました。今回は土地代がかからない親の敷地を譲ってもらったり、安くて対応のいい住宅会社探しに時間をかけたり、最低限のオプションを選ぶなどして、建築コストをぎりぎりまで削りました。金利が低くなっていることもあり、そんなに収入はないのですが、いままでのアパート家賃より安い住宅ローンを組むこともできました。ただ一点、気になるのは、家の周りの何もない部分、外構がすべて土がむき出しになっていることです。建築後に自分でウッドデッキを置いたりタイルを敷こうと思っている場所もあるのですが、忙しくてなかなか手を出せずにいます。とくに両親の家との間の2メートルほどのスペースが、いかにも工事が終わったばかりのようなぼこぼこした土で歩きにくくて雨が降ると水が貯まります。一時的に人工芝を敷こうと夫婦で話し合いましたが、水はけが返って悪くなったりしないでしょうか。タイルやコンクリート、天然芝に対しての、人工芝のメリット・デメリットを教えてください。

A□うーん、ではまず人工芝のライバルのメリット・デメリットを考えてみましょう。天然芝ですが、これは手入れが行き届いて環境がいいところだと、青々としてくつろげる素敵な空間になります。手入れの方法としては、ほどよい水やり、定期的に肥料を与える、高さをそろえるため芝刈りをする、などがあります。日が当たる環境というのが重要なので、家と家との間のスペースだとちょっと初心者には難しいかもしれないですね。あと、日当たりがいいと逆に雑草が生えやすくなって、除草も意外と大変な作業となります。こだわれば、新芽が出やすくするように根元を保護したり、空気穴を開けたりなどをする人もいます。「人の庭は青い」といいますが、芝生がきれいな家は、それなりに手を掛けている、と考えたほうがいいようです。

一方、庭やベランダで使われる鑑賞用途の人工芝は、こうした天然芝にかなり似せて作られています。冬になっても青々としていますし、水やりや肥料も必要ではいので楽なイメージはあると思います。デメリットとしては経年変化があります。野外の直射日光を一年中浴び、強い風雨にもさらされるわけですから、プラスチック素材で作られた人工芝なので、色褪せや材質がもろくなったりすることは避けられません。ただ、最近ではハードな環境で使われるゴムやプラスチック製品というものの開発が進んできています。メーカーによっては「10年メンテナンスしなくてOK」とうたている、耐久性、耐光性の高いものがあります。10年といえば、外構の保護にコンクリートやタイル敷きを選択した場合でも、やはり劣化が進む時間なので、初期費用の安さと見た目の変わらなさのバランスを考えて人工芝を選ぶ人もいます。

さて、天然芝で必要な除草作業、実は人工芝でも必要になる場合があります。基本的に人工芝シートの下には光が差さず、雑草は育ちにくい環境です。でも、アスファルト道路の割れ目から伸びてきた雑草を見たことがあると思います。固いコンクリートやアスファルトでも、徐々にもろくなってきたところに、生命力の強い草が根を張り芽を出しているわけです。そのため、人工芝を敷く際には、まず下地処理として地面を平らにし、隙間なくきっちりと敷くことが必要となります。またさらに、専用の防草シートを下に敷けば万全です。このシートの主な機能は、伸びてくる発芽の邪魔をすること、ほぼ光をさえぎることです。密閉状態にすることで虫やカビなどを防ぎ、衛生面でもメリットがありますよ。